携帯への一斉送信はFAXで
手軽で実用的な「Fライン」
「災害自体は避けられません。いかにダメージを減らせるか『減災』が重要です。まず、的確に緊急情報を伝えることが欠かせません。そのためには手軽さが重要です」と平井幹夫代表取締役会長が薦めるのはFAXを活用した手軽な防災情報一斉送信システム「Fライン」だ。
これは、手書き原稿とFAXさえあれば、伝えたい相手の携帯電話やスマートフォンに一斉送信できる斬新な商品。送り先は、専用用紙のマークを塗りつぶして送信するだけなので、誰でも扱える手軽な仕様だ。
多くの消防・警察が初動情報を署員に送信する手段として採用しているなど、その効果は全国で実証されている。
既存の車いすを活用した
避難用品「JINRIKI」
「介護サービスの利用者さんは『避難行動要支援者』です。車いすを使われる方も多くおられますが、このJINRIKIを使えば、芝生や砂利道でも素早い避難が可能となります」と平井会長が薦めるのは、既存の車いすに牽引用のバーをとりつけるJINRIKIだ。バーがつくことで、まるで人力車のように車いすを前方から引っ張ることができる。
複数の介助者で対応ができるため、高台への避難などでも、健常者と同等の速度で移動することが可能なうえ、前輪が持ち上がっているため、乗っている高齢者は路面の振動が軽減されるという。
三重県や同県熊野市で、災害時要支援者対策用資機材に指定されている。
避難後の最重要は簡易トイレ
後処理まで考えた商品が必要
とりわけ避難後の生活で重要になるのは実はトイレだ。水や食料には気が回っても、意外とトイレ用品の備蓄が足りないケースが少なくない。避難所生活はもちろんのこと、長期間の断水で施設や家庭の水洗トイレが使えないケースも多く見受けられる。
いずれのケースでも平井会長が薦めるのは『サニタクリーン便袋』だ。これは、袋と吸収シートが一体となった便袋で、広げるだけで手間なく使える。洋式トイレや和式トイレ、ポータブルトイレ用などラインナップも豊富だ。
「抗菌ポリマーを使用しているので、衛生面や防臭にも優れています。素材は紙オムツと同じものを使用しているため、通常の焼却処分ができます」と説明する。
暖かい食事でほっと一息
バリエーション豊かな備蓄
避難生活でほっと一息つけるのは、やはり暖かい食事だろう。
「発熱剤もあるので、いつでもできたてを味わえます。何より美味しいです」と説明するのは同社防災事業部の東松晃子氏だ。「備蓄食の『あきたこまち』は、ごはん、おかゆ、スープ、お米パスタと種類も多く、心豊かな食事でほっと一息つけます」
食物アレルギー特定原料27品目と貝類を使用していないなど、食物アレルギーにも配慮している。
コンパクトで暖かさも抜群
『エアーマット暖』
最後に紹介するのは、バルーン構造の『エアーマット暖』だ。
「空気層で設置面の温度を遮蔽し、体温をマット内に保つため、とても暖かいです」(東松氏)
専用ポンプで膨らませる仕様なので、備蓄時は非常にコンパクト。「空気でやわらかく膨らませば、とても快適です」と同氏はアドバイスする。
最適なソリューションで
防災・減災商品を提案
災害報道が増えるなか、利用者の命を預かっているという意識が高まり、介護事業所から同社への相談が増えているという。
「今回、ご紹介したものは取り扱い商品のごく一部。お問い合わせいただければ、事業所さんの事情に応じたあらゆる商品群を防災・減災のソリューションとしてご提案します」(平井会長)